【後悔しない!】小学生は何歳から英検を受けるべき?目安やメリデメ

2025年1月24日 |  コラム

大田区鵜の木のVicky English Classの村岸です。

ここ数年英検®を受ける小学生が増えています。生徒の親御様からも「英検は受けた方が良いのですか?」「何歳から受けられるのですか?」といった質問を良く頂きます。

「お子様のご友人が英検を受験して合格した!」などという話を聞くと焦ってしまう方もいらっしゃるかと思いますが、これが正解!というものはありません。
しかし、受験時期の目安、英検を受けるとどんなメリットがあるのかといったことはお伝え出来ますので、英検受験の参考にしてみてください。

小学生の英検受験者の推移

2022年度には50万人を超えて52.5万人が受験しました。そしてなんと、受験者の12.5%が小学生です。中学生と高校生を合わせて310万人なのでかなり多いといえると思います。

コロナ禍もある単純比較は出来ませんが「2018年度41.5万人→2019年度40.9万人→2020年→32.5万人2021年度→46.1万人」となっているので、大きなトレンドとして小学生の受験者数は右肩上がりで増えています

詳しくはこちらをクリックして英検公式サイトにてご確認ください。

小学生の英検受験者増加の理由

なぜ、小学生で英検を受験する子どもが増えているのか?
考えられる理由は次の3つです。

1.小学校での英語必修化

まずは2020年度から義務教育における英語教育の開始が小学3年生、2年生と早まったことが大きいでしょう。

早い段階から英語に触れる機会が出来た事で英語に興味・関心を持つ子どもが増えたり、習い事の人気ランキングも常に上位に入っている程、英語教室に通う子どもが増えました。親世代での英語教育の関心が高まっているのも確かです。

そのような背景から小学校から英検を受験する子どもが増えていると考えられます。

2.中学試験での英検の活用

英検を取得するメリットの所でも触れますが、私立中学の入試で英検を活用する中学校が増えてきていることも大きく関係するでしょう。

志望している中学校で英検を取得していると入試で優遇されると分かれば、小学生のうちに英検を取得する子どもが多くなるのは当然と言えるでしょう。

3.英検の試験内容の変化

今この記事をご覧になっている方の中には、自分が子どもの頃のイメージで、英検なんて取得しても意味がないのでは?と思っている方もいらっしゃると思います。リスニング以外は単語や熟語、文法を暗記すれば良く、まるで実用的な英語ではないと。

ですが、英検の試験内容はかなり変わってきています。3級からはスピーキングもあり、4技能の英語力をバランスよく測ることが出来ます。問題の題材も、身の回りの日常会話から社会的なものまで、実際に英語を使用する場面を想定して出題されています。より実用的な英語力を測れる内容に見直されているので、受験者が増えているのかもしれません。

小学生で目指す英検の級と特長

このような背景で英検を受験する小学生が増えていると考えられますが、小学生で何級を受験すればよいのかを伝えます。

小学生が受験する場合は、5級から3級が一般的です。

まずが5級合格を目指す事から始めて、4級、3級と順に合格目指して頑張る。もちろんさらにその先、準2級以上の合格を目指していくのも良いです。

英検公式ウェブサイトによると、各級の特徴は次のように書かれています。

5級:中学初級程度
英語を習い始めた方の最初の目標。家庭のこと、趣味やスポーツなど身近な話題が出題され、英語の基礎固めに最適です。

4級:中学中級程度
出題形式や内容が、より実用的に。身近なトピックを題材とした読解問題が加わります。基礎力をぐんぐん伸ばしていきましょう。

3級:中学卒業程度
二次試験でスピーキングテスト。英語で考えを伝えましょう。筆記試験の題材は海外の文化など少し視野が広がります。

準2級以上の特徴は英検公式ウェブサイトからご確認ください。

5級で中学初級程度ですから、小学生で合格出来たら素晴らしい事です。3級ですと中学卒業程度で、さらにスピーキングテストも加わるので、合格出来ればとてもすごい事です。合格した際には、級に関係なく、たくさんお子様を褒めてあげてくださいね。

親から褒められることが子どもにとっては一番のご褒美で更なるやる気につながります。

なお、各級の実際の問題のレベルや試験形式は問題集を買わなくても、英検公式サイトに過去問が掲載されておりダウンロードできますので、まずは過去問をご確認されるのが良いでしょう。英検公式サイトの過去問はこちらをクリックしてください。

いつから英検を受験するのか

英検を受験するタイミングは、個々の英語学習の進度によります。一般的には、小学校4年生で5級、5年生、6年生で4級、3級を目指すケースが多いです。

しかし、英語学習を幼少期から始めた場合、低学年での受験も可能です。一方で、無理に早い段階で受験するよりも、基礎がしっかり固まってから挑戦することが重要です。

英検合格には、単語や文法を覚えたり、繰り返し問題を解く必要があります。そのため、どうしても「お勉強」になってしまい、今まで楽しく学べていた英語がつまらないと感じてしまう可能性もあります。

そのため、小学校低学年のうちから受験を考えている場合には、お子様が楽しく学べる工夫が必要です。

小学生が英検を受験するメリット

続いて、小学生で英検を受験するメリットです。

中学生や高校生になってからでも良いのでは?と思われる親御様もいらっしゃると思いますが、小学校で英語が必修化する中で、英検をうまく活用すると様々なメリットが得られます。

代表的なものを3つ紹介します。

1.モチベーションの向上

英検の各級には、リスニングやスピーキング、リーディングといったスキルごとに明確な目標があります。これにより、子どもが自分の進歩を実感しやすくなります。

5級に合格すれば次は4級、4級の次は3級、、、のように目標級に合格することで学習のモチベーションを高める事が出来ます。また、合格だけでなく、惜しくも不合格だった場合でも点数が上がることを実感すれば、さらなる努力のモチベーションとなります。

2.進学や受験に有利

最近では、英検資格を受験要件や評価基準に採用する学校が増えています。

例えば、私立中学校の英語入試では、英検3級以上の取得で筆記試験が免除されるケースや、英語資格を基にした加点制度が採用されるケースもあります。さらに、公立高校でも英検2級や準2級を取得していると、推薦入試や特進クラスへの編入が優遇される場合があります。

このように、英検資格は単なる語学力の証明だけでなく、将来の選択肢を広げるツールとしても有効です。

3.英語に対する自信をつけられる

小学生のうちはどんな習い事でも、褒められるだけで嬉しくなり、自信につながります。
特に合格したり表彰されたりすると嬉しいだけではなく、その成功体験は自己肯定感を高め、英語に対する大きな自信につながります。

小学生が英検を受験するデメリット

中学入試で優遇を受けたい場合は小学生から英検を受験をするのはとても良いと思います。しかし、そうでなければ、やはり小学生から受験するのはどうでしょうか?

本当にメリットだけ?デメリットもあるのではないか?と思う方もいらっしゃると思います。メリットがあるものにはデメリットはつきものです。

こちらも代表的なものを3つ紹介いたします。

1.英語への興味・関心が低下する

英検は試験ですので、どうしても参考書、問題集を使い、いわゆるお勉強をしなければいけません。小学生が英語を学ぶ上では、楽しんで英語を身につける事が大切です。

お勉強になって、詰込み学習、反復学習が多くなると英語を学ぶ楽しさを感じられなくなることがあります。楽しくない、つまらないと感じると、英語への興味・関心が低下したり、最悪、興味・関心を失う事があります。

2.英語に苦手意識を持つ

英検の試験内容は、年齢や背景を考慮せず一律で作成されています。そのため、小学生には日常的な文脈では触れることの少ない単語や表現、社会的・文化的トピックが出題されることがあります。

内容が難しすぎると感じた場合、学習に対するハードルが高くなり、モチベーションの低下や「英語は難しい」という固定観念を持たせてしまう可能性があります。

3.英検合格が目的化してします

小学生から英語を学ぶ目的はそれぞれですが、例えば「大人になった時にグローバル社会で困らないため」「将来、世界で通用する人材になるため」など、より中長期的なものである場合が多いと思います。本来はその大きな目的に向けて、小学生の今、何の為に英検を受けるのか?英検をどう活用するのかをきちんと意識する必要があります。

手段であるはずの英検合格がいつの間にか目的かすることで、日本の良くない受験のための英語、勉強になってしまい、英語を学ぶ楽しさを見失ってしまう可能性があります。

ここまでの内容を読んで、小学生で英検を受験させよう!と決めた場合、どんな学習方法があるのか説明いたします。

小学生英検の学習方法

独学での具体的な学習方法

1.英検対策教材の活用

○ 市販の公式問題集や過去問集を使用する。
○ 特に単語帳やフラッシュカードで語彙を覚える。

2.リスニング力を鍛える

○ 英検リスニング音声を繰り返し聴く。
○ アプリやYouTubeで英語の歌や動画を活用する。
○ リスニング問題をスクリプトを見ながら復習する。

3.スピーキング練習

○ 過去問の面接カードを使い、自分で回答を練習する。
○ 鏡の前で練習して発音や表情を確認する。
○ 音読を日課にし、英語のフレーズに慣れる。

4.スケジュールを立てる

○ 試験日から逆算して学習計画を作成。
○ 毎日10~20分の短時間学習を続ける。

英語教室での具体的な学習内容

1.英検対策コースを受講する

○ 英検に特化したクラスでは、級ごとの頻出問題や試験形式に沿った指導が受けられる。
○ リスニング・リーディング・スピーキングをバランスよく学べる。

2.模擬試験の実施

○ 本番さながらの模擬試験を行い、試験慣れする。
○ 採点後に弱点を分析し、効率的な学習計画を立てる。

3.スピーキングとリスニングに重点を置いた指導

○ 講師と実際に会話をすることで、自然な英語力を養う。
○ 面接試験に必要なスピーキング力を磨く。

4.グループ活動での実践練習

○ クラスメイトとのロールプレイやディスカッションを通じて、実用的な英語力を身につける。

小学生の英検受験で気を付けること

英検を受験する目的を親御様がしっかり考えてあげてください。

英検は手段であり、目的ではないです。合格に執着してしまうといつの間にか単語や文法の丸暗記、繰り返し問題演習を行うだけのお勉強になってしまいます。

無理な目標設定をしない

英語学習が十分に進んでいない段階で、難しい級を受験することは避けるべきです。理由は 試験に不合格になると、子どもが自信を失う原因になる可能性があります。

サポートを忘れない

大人の協力が、英検学習の成功には欠かせません。

特に小学生の場合、計画的な学習を進めるには大人のサポートが重要です。学習スケジュールを一緒に作成し、適度な進捗確認を行う。過去問の答え合わせやリスニング音声の再生など、学習に伴走する。

まとめ

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

小学生の英検受験の現状から始まり、目標とする級や受験を始める時期、受験するメリット・デメリットなどをお伝えしてまいりましたが、いかがでしたか?

まずは目的を明確にし、目標とする級をきちんと決め、お子様の状況に合わせて焦らず受験してください。目標級に合格した子どもは本当に嬉しそうに喜びます。

そういう姿を見られると私もとても嬉しいです。
そして何より子供たちとって、最高の成功体験となります。

小学生の時から成功体験を積み重ねる事で、英語をたくさん楽しんで、大好き、得意になってもらいたいです。

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